6看護師が見た「Tー2君の気持ち」
T君の特徴
男性 40才代 T君 腸瘻(ストマ)のある利用者さん 癲癇(てんかん)もあります。
T君はたくさんおしゃべりするのが、だいすきです。
ご両親が、T君が子供のころ、亡くなったのか子育てが出来ないような状態があったのか、筆者の記憶になく、ここに記述することが出来なくて、本当に残念です。
おばあちゃんに育てられていました。言葉もたくさん言える、知的障害者です。
特に身体的な、特徴は、なかったと思います。靴をちゃんと履けてない時が多く、
食事中のムセも、頻回になって、とうとう誤嚥性肺炎になりました。
伝えたいことが、うまく健康な人のように、伝えられず、「僕の話をきいて」おばあちゃんのように、やさしくして!」と、彼はおもっていたとおもいます。
誤嚥性肺炎になるのも、食事中に、他の入所のなかまが、問題をおこしていても、起こしていなくても、強く叱られ、叩かれたりする暴力的支援を見て、T君は焦って食事をして、頻繁にムセていました。
繰り返される誤嚥性肺炎と、てんかんのせいで、入退院を繰り返している中で、大腸の壊死が見つかり、手術をうけました。一命を取り戻しましたが、腸瘻(ストマ)を作りました。
無事退院してからも、ストマをさわって、問題をおこすことは、ありませんでした。
入所の施設の職員さんは、「どうせ、ストマいじりをやって、問題を起こすんだ」と思っていたでしょう。
T君の気持ちは、「どうぞ、職員さん、僕は問題をおこしませんよ。だから、僕とたくさんお話ししてね。僕といっぱい遊ぼうよ。」でしょう。
知的障害の入所の施設で、今も元気に暮らしています。
筆者 看護師 桔梗